Spec Kit
Spec Kit は GitHub が提供するオープンソースの「仕様駆動開発」(Spec-Driven Development, SDD)ツールキットです。仕様書を書いたら捨てるものではなく、チェックリスト・タスク分割、そして実装そのものを導く唯一の情報源にします。プロセスと軽量な CLI(specify)を組み合わせ、既に使っているエージェントと連携して、「何を・なぜ作るか」をあなたが握り、残りをエージェントに任せます。
Specboard(見た目のボードとMCPを重視)や Plandex(ターミナル型のplan-and-execute)と比較を。 Claude Code と併用するのも選択肢です。
主な機能
- 実行可能な仕様:spec・plan・tasks はエージェントが実際に読む生きたドキュメントです。
- 6段階のガイド:constitution、specify、plan、tasks、implement、converge。各段階にチェックポイントがあり、converge が「Converged」を返すまで反復します。
- Specify CLI:
specify init <project> --integration <agent>で初期化。specify self check、specify self upgradeなどの自己管理コマンドも提供。 - 既存エージェントに対応:Claude Code・Copilot では
/speckit-*、スキルモードでは$speckit-*、任意のプロンプトからも呼べます。 - 拡張機能:バグ拡張(assess、fix、test)と、アイデアをコミット前に検証する assess 拡張(intake、research、define、shape、decide)。
使用シナリオ
このツールを使うべき人
- エージェントと開発するチーム:ジュニアエンジニアを迎えるように、ドキュメントとバックログでコーディングエージェントをオンボーディング。
- コンテキスト消失に悩む開発者:製品意図をバージョン管理されたMarkdownに残し、毎セッション同じ出発点から始める。
- テクニカルリード:千行のコードではなく、小さく焦点の絞られたタスクをレビュー。アーキテクチャ原則は一度だけ書く。
解決する問題
- ビベコーディングのブレ:仕様が明確な目標となり、出力が意図に沿います。
- 毎回ゼロから:成果物がセッション・日・月をまたいで残ります。
- セキュリティ・規準が後付けに:制約を初日から仕様と計画に織り込みます。
料金プラン
Spec Kit は無料で、MIT ライセンスです。specify CLI を自分で実行し、利用するモデルプロバイダーの token 費用だけがかかります。
優位性と独自の価値提案
- エージェント非依存:ロックインなし。Claude Code・Copilot・Gemini CLI・Codex で共通。
- プロセス第一、ツールは軽く:革新はプロセスにあり、CLI はその下に控えめに存在。
- コミュニティ駆動:presets・拡張・役割別バンドルは単一ベンダーではなくコミュニティが形作る。
はじめに
- CLI をインストール:
uv tool install specify-cli。 - 初期化:
specify init my-project --integration copilot。 - プロジェクトディレクトリでコーディングエージェントを起動。
/speckit-constitution→/speckit-specify→/speckit-plan→/speckit-tasks→/speckit-implementを順に実行し、/speckit-convergeが Converged を返すまで反復。
よくある質問
今使っているエージェントでも使えますか?
はい。Claude Code・GitHub Copilot・Gemini CLI・Codex を対象とし、スラッシュコマンドは任意のエージェントプロンプトから呼べます。
サブスクリプションやホスト型サービスですか?
どちらでもありません。MIT のオープンソースツールキットで、ローカルで実行します。ホスト型ランタイムもシート課金もありません。
仕様駆動開発を一言で言うと?
作る前に「何を作るか」を定義し、仕様・計画・タスクがエージェントの作業を導き検証する入力になるやり方です。
代替案
- Specboard:エージェントが読める仕様のボードとMCPサービス。
- Plandex:diffサンドボックスを備えたターミナル型plan-and-execute。
- Claude Code:Anthropic製のファーストパーティ・ターミナルエージェント。
ヒントとベストプラクティス
- プロジェクトごとに短い constitution を一度書き、全セッションに規則を継承させる。
- バグ拡張を使って、根本原因から検証まで証拠に基づく修正を。
/speckit-convergeを意図的に繰り返す。実装を意図に合わせる関門です。
まとめ
Spec Kit は仕様書を唯一の情報源にすることで、エージェント開発にエンジニアリングの規律をもたらします。エージェントがブレたりコンテキストを失ったりするなら、github.com/github/spec-kit から始め、プロンプトではなくプロセスに舵を取らせましょう。
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