Google: Gemini 3.5 Flash
Gemini 3.5 Flash は、2026年5月19日の Google I/O で発表された Gemini 3.5 シリーズの最初のモデルです。Google はこのリリースを「最前線の知性+行動力」と表現しています。つまり、チャットではなく、まずエージェントとコーディングのために設計されています。DeepMind によれば、3.5 Flash は従来の最前線モデル Gemini 3.1 Pro をほぼすべてのベンチマークで上回りながら、Flash 系の低レイテンシーと低コストを維持しています。
主な機能
- エージェント優先アーキテクチャ:サブエージェント展開、高速なエージェントループ、大規模な多段ツール利用を含む、複雑な長期間タスクで持続的な最前線性能を発揮。
- 100万トークンのコンテキスト:100万トークンの入力コンテキストと最大65kトークンの出力をサポートし、コードベース全体や研究パイプライン全体を収容可能。
- 思考レベル制御:デフォルトの思考努力が high から medium に変更され、low 設定も大幅に改善。ステップ数の少ないコーディングやエージェントタスクを低レイテンシー・低コストで実現。
- 思考保持(Thought Preservation):複数ターンの会話にわたって中間推論を自動的に保持。API の変更は不要。
- マルチモーダル基盤:Gemini 3 の強力なマルチモーダル理解を継承し、CharXiv(84.2%)などの視覚言語ベンチマークでリード。
性能ハイライト
- Terminal-Bench 2.1:76.2%(エージェント型コーディング評価)
- GDPval-AA:1656 Elo(経済価値の高い知識業務タスク)
- MCP Atlas:83.6%(評価モデル中トップ)
- CharXiv:84.2%(マルチモーダル理解)
- 長期間エージェントワークロードのコストは同等モデルの半分以下
提供状況と料金
Gemini 3.5 Flash は Gemini API、Google AI Studio、Android Studio、Google Antigravity、Gemini Enterprise で一般提供されています。また、Gemini アプリと検索の AI モードのグローバル標準モデルになっています。料金は入力トークン100万あたり1.50ドル、出力トークン(思考トークン含む)100万あたり9.00ドル、キャッシュ入力は100万あたり0.15ドル。AI Studio にはレート制限付きの無料枠があります。
発表時点で Gemini 3.5 Pro は社内テスト中で、翌月の一般公開が計画されていました。
使用シナリオ
- 自律コーディングエージェント:多段コーディングパイプラインの実行、代替パスの探索、高速プロトタイピングが可能。I/O ではゼロから動作する OS を構築するデモが披露されました。
- 大規模エージェントオーケストレーション:Antigravity と組み合わせ、サブエージェントチームを調整して要求の厳しい本番ワークロードを処理。
- 長期間リサーチ:100万コンテキストと思考保持により、多くのステップと大量のソース資料を扱う研究プロジェクトに適しています。
- コスト重視の本番環境:Flash 価格帯と改善された low モードにより、高ボリュームのエージェント API の実用的なデフォルトになります。
はじめに
- Google AI Studio を開き、モデル選択で
gemini-3-5-flashを選択。 - Google Cloud Console で API キーを生成。
- モデル ID
gemini-3-5-flashで Gemini API を呼び出し。テキスト・画像・音声・動画を入力可能。 - リクエストごとに思考努力(low/medium/high)を調整し、品質・コスト・レイテンシーのバランスを取る。
優位性と比較
後継の Gemini 3 Flash と比べると、3.5 Flash は中級レベルの能力ではなく最前線レベルのエージェント・コーディング能力を提供し、価格上昇はわずかです(gemini-3-flash-preview からの移行はコストが高いものの、GA 安定性と大幅に強い推論が得られます)。他の最前線モデルと比べると、Flash 級の速度と価格でフラッグシップに近い知性を提供する点が市場でも異例です。
よくある質問
知識カットオフはいつですか?
Gemini 3.5 Flash の知識カットオフは2025年1月です。最新情報が必要な場合は検索グラウンディングツールを使用してください。
3.5 Flash はオープンソースですか?
いいえ。Gemini ファミリーの他モデルと同様、プロプライエタリで、Google の製品と API 経由でのみ利用できます。
Gemini 3.5 Pro はいつ公開されますか?
発表時点で社内利用中で、I/O 発表から約1ヶ月後の一般公開が計画されていました。
代替案
- Claude Opus 5:Anthropic の最前線モデル。強力なエージェント型コーディングと100万コンテキスト:/jp/items/models/claude-opus-5
- GPT-5.6:OpenAI のフラッグシップ推論シリーズ:/jp/items/models/gpt-5.6
- GLM-5.3:智譜のオープンウェイトのコーディング・エージェント向けフラッグシップ:/jp/items/models/glm-5-3
まとめ
Gemini 3.5 Flash は「次の AI の波はエージェントであり、チャットではない」という Google の判断を体現したモデルです。Flash 級の速度とコストで最前線に近い知性を提供し、長期間エージェントワークロードを大規模に実用化します。自律エージェント、コーディングパイプライン、リサーチ自動化を構築する開発者は、デフォルト候補として検討すべきです。
利用規約
利用は Google の Gemini API 利用規約 に従います。無料枠で送信したデータは Google 製品の改善に使用される場合があります。
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